2022年3月31日

製品アップデート

FinOps

AWS RDS用のAutoStoppingの紹介

Intelligent Cloud AutoStopping Rulesを活用することで、アイドル状態のクラウドリソースを管理することができます。今日、RDSサポートの追加によりAutoStoppingを拡張しました。

Introducing AutoStopping for RDS Banner

アイドル状態のリソースは、クラウド請求の大きな要因の1つです。EC2インスタンス、Kubernetesワークロード、RDSなどのデータベースなどのコンピューティングリソースは、アクティブに使用されているかどうかに関係なく、稼働している分単位で請求されます。つまり、これらのリソースがトラフィックに対応していない間は、無駄な支出を増やしているに過ぎないのです。このような無駄な支出は、何の付加価値も与えずに運用コストを増加させ、ビジネスの成長のために資金を投資することを妨げてしまいます。非本番アカウントは、このようなコストの主な原因となります。このアカウントでは、リソースはほとんどの時間アクティブではなく、開発者がデプロイするかテストするときにのみ使用されます。

そこで、Harness Cloud Cost Managementが役立ちます。Intelligent Cloud AutoStoppingは、Harness CCMのユニークな機能で、インフラに変更を加えることなく、無駄な予算を取り戻すことができます。AutoStoppingは、リソースへのトラフィックが検出されない場合、アイドル状態のリソースを停止し、トラフィックが検出された場合に自動的に開始させることができます。この機能を利用したお客様は、非本番環境での大幅なコスト削減を実現されています。

クラウドアカウントに自動停止ルールを追加する主なメリットは以下の通りです。

  • 節約を自動化する。AutoStoppingは、プライマリーリソースがアイドル状態のときに、プライマリーリソースと依存リソースの両方を自動的にシャットダウンすることにより、節約を最大化できます。例えば、ウェブサーバーを実行しているEC2インスタンスがRDSデータベースに依存している場合です。
  • 開発者の労力を軽減する。リソースを起動/停止するためのスクリプトを追加で管理したり実行したりする必要がありません。
  • アイドル状態のリソースの数を最小限に抑える。最小リソース数が1であるAutoScalingとは異なり、Harness AutoStoppingは最小リソース数をゼロにすることができ、さらなるコスト削減を実現します。

AutoStoppingは現在、EC2インスタンス、ECS、Kubernetesに対応しています。今回の提供開始により、RDSのAutoStoppingにも対応するようになりました。

Amazon RDSは、マネージドデータベースサービスの中でも最も人気のあるサービスの1つです。RDSへのAutoStoppingの対応を優先させた背景には、以下のような傾向があります。

  • シンプルでスケーラブルなため、RDSデータベースの採用が増加していること。
  • EC2/EKS/ECS上で動作するウェブアプリケーション、cron/バッチジョブ、あるいはサーバーレス機能からのデータを格納するために使用されること。
  • RDSのコストは、データベースがアクティブに使用されていない場合でも、急増する可能性があること。

次のセクションでは、RDSによるAutoStoppingで今日サポートされているさまざまなユースケースを紹介します。

RDSの自動停止ルールの使用

AutoStopping for RDSで作成できるルールは3種類あります。

1. RDS依存のEC2ルール。RDSデータベースに接続してデータにアクセス/保存するウェブサーバーやアプリケーションサーバーがあるユースケースに最適です。

EC2 Rule With RDS Dependency

このシナリオでは、アプリケーションサーバー(EC2インスタンス)へのトラフィックがない場合、自動停止ルールはアプリケーションサーバーと接続先のRDSデータベースの両方を停止します。アプリケーションサーバーでトラフィックが受信されるとすぐに、ルールはまずRDSインスタンスを起動し、次にEC2インスタンスを起動します。この結果、両方のインスタンスで大幅なコスト削減が実現します。

EC2の自動停止ルールを作成し、RDSルールを依存関係として追加するだけで、これを実現することができます。

2. RDSのみルール。RDSデータベースが結果を保存したり、バックグラウンドジョブ/Cron/バッチジョブから直接データにアクセスするために使用されているユースケースに適しています。これらのジョブは、Lambda Function、AWS Batch、または任意のカスタムCronジョブ内で実行することができます。

RDS-Only Rule

このシナリオでは、バックグラウンドジョブからRDSデータベースへのトラフィックが事前に設定された時間検出されない場合、RDSインスタンスはシャットダウンされます。さらに、データベースへのトラフィックが検出されるとすぐに、RDSインスタンスが自動的に開始されます。

3. RDS固定スケジュールルール。RDSデータベースを一定期間稼働させる必要がある場合に適しています。リソースが固定スケジュールでアップまたはダウンするように構成されている場合でも、その時間帯のアクティビティーまたはアイドル状態の影響を受けません。例えば、毎日午前8時から午後5時までの勤務時間のみデータベースをアクティブにしたい場合です。

では、このルールをどのように設定するか、5つの簡単なステップで見ていきましょう。

RDSの自動停止ルールの設定方法

RDS自動停止ルールの設定方法は、非常に簡単です。

1. まず、ルールを有効にするAWSアカウントを選択します。

How to Set Up AutoStopping Rules for RDS

2. 自動停止ルールの名前とアイドルタイム(トラフィックが検出されない場合、RDSが停止するまでの時間)を定義します。

AutoStopping Rule

3. RDSインスタンスを選択し、AWSリージョンの1つからデータベースを追加します。

Select RDS instances and add a database

4.(オプション)他のルールへの依存を追加するか、固定スケジュールを作成します。 

(Optional) Add Dependency on another Rule

5. [次へ]、[確認]、[保存]をクリックして完了です。これで大幅にコスト削減を期待できます。

結論

クラウド費用の削減とコスト効率の向上に注力すると、組織の収益に大きく影響します。ここで節約できた費用は、ビジネスの成長や生産的な活用に振り向けることができます。

アイドルリソース管理の自動化は、クラウドのコスト削減を実現する最も簡単な方法の1つです。Harness CCMは、コスト最適化の旅をとても簡単に始めることができます。AutoStoppingは、動的および固定的なスケジュールで非本番環境を最適化するのに役立ちます。無料体験に申し込んで、ぜひ体験してみてください。


この記事はHarness社のウェブサイトで公開されているものをDigital Stacksが日本語に訳したものです。無断複製を禁じます。原文はこちらです。

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